【時期によって違う?】病気の4つの時期と治療【リハビリ】
はじめに
病院に入院してリハビリを受けられた経験はありますか?
もしかしたらご家族がリハビリを受けたことがあるかもしれません。
病気や怪我によっては入院が必要で
医師からリハビリが処方されることがあります。
リハビリテーションとは
リハビリとは、Re-Habilitation(リハビリテーション)といいます。
Re(リ)は、「ふたたび」とか「もう一度」という意味です。
Habilitation(ハビリテーション)とは
ラテン語の「Habilis」が由来で「適する」という意味です。
総じて、リハビリテーション(リハビリ/リハ)とは
「元の適した状態に戻す」という意味になりますね。
病気の4つの時期
重度の疾患や高齢者の場合はリハビリをするかしないかによって
退院後の身体状況が変わってくることも多いです。
それは、
- 自宅に戻り以前のように生活できる
- 自宅を改修して退院できる
- 家での生活は難しくて施設に入所しさらにリハビリを続ける
など、その後の人生に大きく影響します。
リハビリは、安全性や効率よく回復してもらう(回復曲線)などの観点から
病気の時期によって考え方や方法を変えています。
この時期は一般的に
「急性期、回復期、生活期(維持期・慢性期)、終末期」の
4つに分類されます。
1.急性期
病気になり始めた時期で、病気や怪我による症状が急激に変化します。
突然の容体急変のリスクも高く
わずかな変化に気づいて迅速な報告、判断、対応が必要です。
例えば容体によっては
リハビリで身体を起こすためにベッドの頭側を上げる(ギャッチアップ)という
一見簡単そうなことでも血圧が変動して生命に関わることもあるため
観察しながら慎重にしなければなりません。
注意しながら早期離床を目指します。
2.回復期
急性期の危機的な状態を乗り越えた時期で
退院に向け集中的なリハビリで回復を促す時期。
とはいえ合併症のリスクはまだ残っています。
リハビリでは容体に注意しながらも
以前の生活に戻れるように
筋力・体力をつけたり、生活や仕事に必要な動作の練習をしていきます。
この時期は比較的容体が安定してくるため
集中したリハビリができるので、
ここでどこまで回復できるかが
その後の身体の改善度合いや生活状況に大きく関わってきます。
その方にとっての退院後の「生活の質(QOL:Quality Of Life)」を
改善することを目的とするため、
リハビリの内容も患者さまの身体状況や生活環境・仕事内容、
そして精神状態に応じて様々です。
3.生活期(維持期・慢性期)
急性期・回復期で獲得したリハビリの効果を維持しながら
さらにQOLを改善することが目的です。
これは急性期・回復期が入院生活であるのに対して
生活期は在宅生活や施設生活になるからです。
病状が比較的安定している時期で
リハビリでは再発予防や体力維持を目的に長期的に治療をします。
また、後遺症に対する年単位での緩やかな回復と現状の身体機能の維持
そして社会復帰のためのサポートも目的とします。
容体がゆっくりと経過することが多いのでじっくりと関わることができ
身体状況だけでなくその方の考え方や生きがいにも着目していきます。
4.終末期
病気によっては現代医学で治る可能性がなく
医師から数週間~半年程度の余命が予想される場合の時期です。
この場合の医療は
病気・怪我・高齢が原因で
自立生活が難しく症状が進行して改善も困難な方が
残りの時間を自分らしく悔いの無いように
満足して最後を迎えられることを目的とします。
延命治療よりも
病気による苦痛や不快感を緩和して
おだやかな気持ちで残された時間が充実するよう寄り添います。
リハビリも、新たな苦痛を回避しながら
今の苦痛を最小限に緩和し
その人らしい人生をまっとうしていただくために身体的・精神的にサポートします。
それぞれの時期で考え方、医学的な管理の方法、治療アプローチが変わるので
その時期毎に対応した病院に転院することになります。
ルピネでは主に「生活期・終末期」の方が
やりたいことを実現できるために
看護師・リハビリスタッフがサポートすることを目的にしています。
家族では不安、あるいは、一人では難しいような旅行や外出はもちろん、
転院や引っ越しや一時帰宅の付き添いなどもご依頼を承っております。
介護保険外サービスですので柔軟なサポートができます。
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次回は、「わたしの回復期のリハビリ治療(脳血管障害の場合)(仮)」についてご紹介します。