【施設からご自宅へ】ご自宅での法要に参列したい【付き添いサービス】
小野さま(仮名)のご家族から
「施設で生活している母に、父の法要に参列してもらいたい」
とサポートのご依頼をいただきました。
小野さまのサポートは以前にも何度かさせていただいております。
少し物静かで甘いものがお好きな方です。
趣味は手芸だったようですが、今は長時間座り続けるのも大変なご様子。
ご病気の影響でスムーズに体を動かすことが苦手だったり、
腰や手足の関節痛もあるため、施設で車椅子生活をされております。
ご家族のお話では、お体の状態は以前とあまり変わりがなく過ごせているとのことでした。
当サービスを利用し外出するようになってから
「リハビリにも意欲がでてきているようです」
と、嬉しい情報もいただきました。
今回のサポートは
小野さまが施設に入る前にご夫婦で生活していた自宅と、お寺でのご法要の参列。
ご家族からのお話では、ご自宅内は廊下幅が狭い部分があり、
車椅子で移動ができない場所があるとのことでした。
事前にご自宅を拝見させていただくと、
たしかに仏間までの5mほどは幅が狭く、車椅子が通るかが微妙でした。
なにか解決できる手段はないかと室内を見渡すと、
キャスター付きのデスクチェアがありました。
これだと狭い通路も座ったまま移動でき、
座面の高さも調節できるので車椅子からの乗り移りもご本人さまの負担が少なくできます。
<注意>
このような方法は転倒する可能性があるため、基本的に病院や施設では選択しません。
本来はストレッチャーや背負うなどの方法が採られるかと思います。
キャスター付き椅子は着座時に椅子がずれてしまったり、
座っている間も安定性は良くないため、転倒の危険があるからです。
しかしご自宅の構造がストレッチャーで小回りがきかない環境であることや、
関節に痛みがあるため背負うなどはご本人さまに負担となると考えました。
私たちはどのような解決策を選択するかはケースバイケースだと思っています。
小野さまとそのご家族にとって、
ご自宅での法要に参列することがとても意味のあることだと思うのです。
そこで多少危険ではありましたが、
私たちスタッフがしっかりとシミュレーションを重ねて安全を確保した上で実施しました。
スタッフは十分安全管理をした上で実施していますので、真似はしないでください。
当日は、
施設の玄関でリフトアップシート搭載車(助手席がリモコン操作で出てくる)に乗り移り、
施設のスタッフに見送られて出発です。
ご自宅でも自動車から車椅子に乗り移ります。
車椅子で玄関まで行き、そこからはデスクチェアに乗り換えてコロコロと仏間まで移動します。
若いときに学校の先生の椅子で同じようにして遊んだことは内緒ですが、
このように工夫次第で意外と解決できることもありますよね。
デスクチェアのままですとバランスは悪いですから、
仏間に折りたたんで持ってきた車椅子に再び戻ります。
そこで住職を待ちながら、久しぶりに集まったご親族さまと思い出話がつきません。
ご家族と会話するときの笑顔って、
私たちが関わっているときのそれよりも全然イキイキするものです。
それでも十数分すると腰痛のために辛くなってきたようです。
急遽、居間にあるソファーを仏間に運びいれ、ソファーに移り休憩。
住職の読経が終わると、お布施を手渡されお役目を果たしておられました。
その後は、お疲れのところお寺参りまでがんばりました。
かなりお疲れになられたかと思います。
帰りの車内で「次回のお参りのときはどこかに寄っていきましょうね」というと
「ケーキいいね」とおっしゃっていました。
今回のご法要では、事前の情報共有やご自宅内の訪問、
また当日の準備などご家族様方の支えも大きく無事に実現することができました。
私たちルピネスタッフも
「実現できたことによる自信」や明日の活力につながるお手伝いを
させていただけたのであれば良かったなと思っています。
サービスの詳細はこちらから【付き添いサービス・介助方法の相談・生活環境の相談】