【介護が楽になる】認知症の家族との正しい向き合い方①-症状を減らす方法-

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【介護が楽になる】認知症の家族との正しい向き合い方①-症状を減らす方法-

認知症の親を介護していると、お風呂に入りたがらなくて困った経験はありませんか?

認知症の介護は、見た目よりもずっと大変で、
肉体的にも精神的にもとても疲弊するものですよね。

介護する側としては効率的に動きたいのに、思い通りに動いてくれなくてイライラする。

うまく意思疎通がとれなかったり、対応の仕方がわからなかったり、相談できる人がいなかったり……。
いろんなストレスを自分の中に閉じ込めてしまい、そしてつい爆発して怒ってしまう。
介護している人の多くが体験する感情です。

厚生労働省の統計によると、
介護者の悩みの第1位に「認知症に対して、どう対処していいか分からない」が上がっており、
みなさんが同じような問題に直面して苦労されています。

実は関わり方を変えるだけで負担が減るとしたら、実践してみたくないですか?

正しい対処法を知れば、一部の認知症状は軽減できます。

そのために少しだけ「認知症のしくみ」を知っておきましょう。

 

認知症の仕組みと症状

認知症とは、様々な原因により脳の機能が低下することで、
当たり前にできていた生活行動ができなくなる症状のことです。

これは誰にでも起こる可能性があることで、
何らかの原因で脳の細胞が死んでしまったり、正しく働かなくなったります。

その最大の原因は加齢です。
(その他にも認知症を引き起こす原因疾患は加齢以外にも多数存在します)

脳が正しく機能しなくなることで、
異常なほど記憶ができなくなったり、今の自分の置かれている状況が理解できなくなったり、
ちょっとした手順を間違ったりします。

これらは認知症のベースとなる症状で中核症状といいます。

わたしたちが極度に寝不足になっているときに
脳の機能が低下してケアレスミスをするのと似ていますね。

そして、中核症状により服がうまく着脱できなくなると、
「失敗したくない」との思いから「今日はいいや」と言ってお風呂に入らなくなります。

これは周辺症状(BPSD)といい、[中核症状 + 性格や環境]が相互に影響して起こる問題行動です。

中核症状のせいでうまくできないことに、
「しっかりしなくちゃ」とか「恥ずかしいからやりたくない」などの本人の思いが追加されることで
様々な周辺症状につながっています。

逆に、性格や環境が影響して周辺症状がでてくるということは、
介護者の関わり方で症状を変えられる可能性があるということでもあります。

 

認知症状の原因と負担を減らす方法

先程のお風呂に入りたがらない例でもう一度考えてみましょう。

介助者の立場では、
お風呂に入りたがらないし着替えもしてくれない理由がわからず

「汚いからとにかく入ってよ」

という気持ちになります。

 

一方、ご本人の頭の中では

「最近いろんなことで失敗している気がする」
「服を着るとき、腕をどこに通したらいいかわかんなくなる」

という問題を抱えていて、
服を脱ぎたくないし風呂もめんどくさいから

「今日は入らない」

というふうに思ってしまいます。

そこには中核症状への不安と尊厳を守りたいという思いが隠れています。

そんな時に

「いいから入ってよ!」

としつこく言われたらどうでしょうか。

 

連日入浴していないことは忘れているため

「今日ぐらい入らなくてもいいじゃないか」

と思い、ますます嫌な気持ちになり周辺症状を強めてしまいます。

忘れてしまったり服を着られなかったりすることは中核症状ですが、
入浴をしたがらないことはうまくできない不安からの行動なので周辺症状です。

不安を取り除いてしまえば入浴してくれるかもしれませんね。

 

例えば、

「久しぶりに背中を流してあげるよ。お風呂から上がったらお菓子でも食べよう」

などと言って、失敗しないように手を貸してみてはどうでしょう。

最初はしぶしぶかもしれませんが

「・・・そうかい?じゃあ」

と入浴してくれるかもしれません。

 

相手の尊厳を守る声掛けで手伝って失敗させないことと、
お菓子や晩酌などでプラスのイメージを強くする工夫で、
不安が軽減されて周辺症状が和らぐ場合が多いようです。

介護される方の性格に詳しいプロはご家族です。

ご本人の性格を考えて周辺症状が起こりにくい声掛けや手助けを意識してみましょう。

「こう言ったら傷つかないだろう」「こうやったら喜んでやってくれるだろう」
という性格を踏まえた対応をすることで、
介護拒否ではなく介護協力をしてくれるようになり
介護する人の負担を軽減することができます。

 

もし認知症の影響で失敗することがあっても

「またなのっ?!」

と叱責することで不安が強まり、
自分でなんとかしようと焦りさらなる失敗や暴言に繋がったり、
認知症を悪化させたりします。

そんなときは優しく「大丈夫」と声をかけてみましょう。

安心してもらうことで、周辺症状が出にくくなります。

 

終わりに

認知症の方はいつも不安で孤独を感じています。

そして認知症状の裏には、ご本人なりの正当な理由があります。

ご本人の不安を解消できる関わりをすることで、
少しでも楽しく介護ができればいいですね。

 

 

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